ローン残債がある状態で不動産売却は可能?その方法と注意点について解説

2022-07-19

ローン残債がある状態で不動産売却は可能?その方法と注意点について解説

この記事のハイライト
●ローン残債がある不動産を売却するためには、残債を完済して抵当権を抹消する必要がある
●売却代金で完済できるかどうかがポイントである
●少しでも高値で売却して返済に充てるために、築年数の浅いうちに売却を検討する

住宅ローンの返済中でも、「家族が増えて手狭になった」「転勤することになった」などの理由で、住み替えたいと思うケースは少なくありません。
ローン残債があっても不動産売却は可能ですが、不動産に設定されている「抵当権」を抹消しなければなりません。
そこで今回は、「抵当権」とはなにか、またローン残債がある状態で不動産を売却する方法や注意点について解説します。
金沢市で不動産売却をご検討中の方は、ぜひご参考にしてください。

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ローン残債がある場合は不動産売却前に抵当権を抹消する!

ローン残債がある場合は不動産売却前に抵当権を抹消する!

不動産を購入する際、多くの方が住宅ローンを利用するでしょう。
住宅ローンを利用して購入した不動産には、金融機関の「抵当権」が設定されています。
そして、この「抵当権」は、ローン残債を完済するまで外れません。
そもそも「抵当権」とはなにか、抹消するためにはどうすれば良いのかについてご説明します。

抵当権とは?

抵当権とは、住宅ローンの返済ができなくなった場合に備えて、金融機関が購入する不動産に設定する権利のことで、いわば「担保」です。
抵当権を設定することで、ローンの契約者が返済できなくなった場合に、金融機関は不動産を差し押さえて売却することで、融資したお金の一部または全部を回収できます。

抵当権を抹消する方法

抵当権が設定されている不動産を売却することはできないため、不動産売却前に抵当権を抹消しなければなりません。
抵当権は、住宅ローンの返済ができなくなったときのために設定する権利であるため、ローン残債を完済すれば抹消します。
ここで注意が必要なのは、抵当権は登記簿上にも記録されているということです。
登記簿上の抵当権は、金融機関の抵当権が抹消すると同時に、自動的に抹消されるわけではありません。
したがって、ローン残債を完済したのち、登記簿上の抵当権を抹消する手続きをおこなう必要があるのです。
これを「抵当権抹消登記」といいます。

抵当権抹消登記の流れ

抵当権抹消登記は、以下のような流れでおこないます。
ローン残債を完済する
まずは、ローン残債を一括繰り上げ返済します。
必要書類を準備する
抵当権抹消登記に必要な書類を準備します。

  • 抵当権解除証書(放棄証書など金融機関によって名称が異なる)
  • 金融機関からの委任状
  • 登記済権利証
  • 住民票(原本およびコピー)
  • 抵当権抹消登記申請書

「抵当権解除証書」「委任状」「登記済権利証」は、住宅ローンを完済すると金融機関から送られてきます。
「抵当権解除証書」「委任状」については、契約者が記入する箇所が空欄になっています。
間違えると再発行に手間と時間がかかるため、慎重に記入しましょう。
「登記済権利証」は、金融機関が抵当権を設定したときに発行された書類です。
「抵当権抹消登記申請書」は、法務局の窓口で入手するか、法務局のホームページからダウンロードし、必要事項を記入します。
法務局へ申請する
すべての書類が揃ったら、不動産が所在する地域を管轄する法務局で手続きします。
なお、申請してから抵当権抹消登記が完了するまで、およそ1週間から2週間ほどかかります。

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ローン残債がある状態で不動産売却をおこなう方法

ローン残債がある状態で不動産売却をおこなう方法

ローン残債がある不動産を売却する場合、売却代金で完済できるかどうかによって、方法が異なります。
まずは、ローン残債がいくらあるのかを調べましょう。
ローン残債は、金融機関から送られてくる「残高証明書」や「返済予定表」で確認できます。
金融機関にもよりますが、インターネットバンキングを利用していれば、ウェブサイトから照会できる場合もあります。
次に、不動産がいくらで売れるのかを知るために、不動産会社に査定を依頼し、ご自身の状況が次のうちのどちらであるかを把握しましょう。

  • アンダーローン…売却代金よりもローン残債が下回っている状態
  • オーバーローン…売却代金よりもローン残債が上回っている状態

それぞれの状況ごとに、売却方法をご説明します。

アンダーローンの場合

アンダーローンの場合は、不動産売却で得たお金でローン残債を完済できます。
そのため、通常の不動産売却と同じ流れで問題ありません。
また、「急にお金が必要になった」という方は、アンダーローン状態であれば「リースバック」という方法があります。
リースバックは、不動産会社に売却して資金を得たのち、その不動産会社と賃貸借契約を結び、家賃を支払うことで住み続けられる仕組みになっています。
「引っ越したくないけれど不動産売却でまとまった資金を得たい」という方は、検討してみても良いでしょう。

オーバーローンの場合

オーバーローンの場合は、不動産売却で得たお金を返済に充てても、まだ借入金が残る状態です。
この場合、抵当権が抹消できないため、売却できません。
オーバーローンの場合の対処法として、次のような選択肢があります。
自己資金から返済する
売却代金で足りない分を、自己資金から返済する方法です。
預貯金から捻出したり、一時的に親族に借りたりして準備できる場合は、足りない分を返済すれば、問題なく売却できます。
住み替えローンを利用する
住み替え目的で不動産売却をおこなう場合は、新居を購入するための住宅ローンと、売却したい不動産のローン残債とをまとめて融資を受ける「住み替えローン」を利用するのも方法の一つです。
ただし、借入金が増えることから、金融機関の審査が厳しくなることを頭に入れておきましょう。

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ローン残債がある状態で不動産売却をおこなうときの注意点

ローン残債がある状態で不動産売却をおこなうときの注意点

それでは最後に、ローン残債がある不動産を売却するにあたって、知っておくべき注意点についてご説明します。

注意点①住み替えの場合は「売り先行」で進める

売り先行とは、先に不動産売却をおこなってから、新居を購入する方法です。
不動産売却で得たお金を、新居の購入資金に充てられるため、資金計画が立てやすい点が大きなメリットです。
しかし、引き渡してから新居が見つかるまでは、賃貸物件などで仮住まいしなければなりません。
したがって、不動産売却と新居購入を同時に進めるのが理想的です。
その場合は、「売却」と「購入」を同じ不動産会社に依頼すると、スケジュール調整がしやすく、スムーズに住み替えできますよ。

注意点②築年数が浅いうちに売却する

不動産売却で得たお金で住宅ローンを返済する場合は、少しでも高値で売却したいですよね。
不動産は、築年数の経過とともに価値が下がり、売却価格も低くなります。
したがって、不動産売却は、できるだけ築年数の浅いうちに検討しましょう。

注意点③売却価格が想定していたよりも低くなる可能性がある

不動産売却では、買主から値下げを求められることがよくあります。
想定していた金額よりも低い金額で売却することになる可能性があり、ローン残債を返済する資金計画が狂う場合があるのです。
「短期間で売却したい」「売却価格を確定させたい」という方は、不動産会社の買取を検討してみましょう。
買取の査定を依頼した場合は、買取価格が提示されるため、手元に入るお金が確定します。
買取は、資金計画が立てやすく、早く現金化できるためおすすめですよ。

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まとめ

ローン残債がある不動産を売却するためには、残債を完済して、抵当権を抹消しなければなりません。
ローン残債があっても不動産売却をおこなうことは可能ですが、状況によって方法が異なります。
「アンダーローン」なのか「オーバーローン」なのか、ご自身の状況を把握するために、ローン残債を確認したうえで、不動産会社に査定を依頼しましょう。
「富商不動産」は、お客様のご希望に沿った売却方法をご提案いたします。
買取も積極的におこなっておりますので、金沢市で不動産売却をご検討の際は、ぜひ弊社までお気軽にご相談ください。

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